[概要]
本品は1945年から60年代後期までにALTEC社から生産されていたコーナー・バスレフ型スピーカーシステム、
606 エンクロージャー キャビ + 604D DUPLEX 16Ω のペアです。
この「604」デュプレックス用システムは同社を代表する「Voice of the Theater」、
「アイコニック」と並ぶアルテック3大システムの一角です。
多くのスタジオでモニタースピーカーとして標準使用されていた「612」システムはとても有名。
本品や「612」の他にも「605」「613」「614」などが矢継ぎ早に発表され、当時一大旋風を巻き起こしました。
その中でもひと際目立つモデルとして発売されたコーナー・バスレフ型の本品は
比較的小ぶりでインテリア性の高い外観が後押しし、
劇場や会館のみならず、多くのオーディオ・ファンの家庭にも持ち込まれ長くに渡り親しまれてきました。
さらにこのエンクロージャーはボンド使用を極力施していないネジ締めキャビという点だそうです。
1台につき150本以上のネジを惜しみなく使用しており、
不必要な共鳴を最小限すると共に必要な共鳴や鳴りを活かしています。
■ 604D + N1600B ■
本品は米国アルテック社製2Wayユニット,アルテック・グリーンが美しい 604D です。
ALTEC社史上最高峰と名高いスピーカー604Eの前身ユニット。
有名な605シリーズとの主な違いとして挙げられるのは、604は業務用ユニットとして製作されており、
家庭用とは一線を画したダイナミクスと繊細でなめらかな音質に着手しており、
とても力強くかつバランスのとれたモニターサウンドになっています。
ネットワークにはN1600Bを使用。音の繋がりは通常クロスオーバーとは比較になりません。
能率の高さにも定評があり、低出力のアンプであっても問題なく使用可能です。
エンクロージャーはマホガニーフィニッシュが映える、当時604C/604D専用に特注された希少な箱です。
箱を鳴らしてみた率直な感想はまず素晴らしいの一言。
612に負けじと劣らず、高域から低域までバランスよく出力され、
604Dのポテンシャルと十二分に発揮できていると感じました。
バランス、定位、粒ぞろい、力強さ、すべてにおいて完璧と言える非の打ちどころない箱です。
「604シリーズには612エンクロージャー」という概念を見事に打ち破ってくれました。
年代物のため、外観は若干の塗装の剥がれやキズがあり使い込んだ印象を除き概ね良好です。
できる限り多くの画像を掲載させて頂いております。
■ 音質 ■
このキャビネットは後に発表される821Aや
他の多くのコーナー型スピーカーシステム設計の礎となっています。
高音と低音のバランスはフラットでありながらも、すべての帯域の主張がはっきりしており、
引き締まった音像を実現していると言えました。乾ききった中にも、必要なウェット感が染み付いているような
粘り強い質感が印象的で、さすがALTECのキャビネットと言えます。
[仕様]
604D DUPLEX 16Ω
口径: 15インチ
方式: 2way Coaxial 同軸ユニット
マグネット: アルニコV
インピーダンス: 16Ω
周波数帯域: 30Hz~20000Hz
最低共振周波数: 40Hz
許容入力: 35W(連続), 50W(ピーク)
クロスオーバー帯域: 1.6kHz
磁束密度: 13,000/15,500gauss
寸法: 外径38cm
N1600B
クロス帯域: 1.6kHz
減衰特性: LF -6dB/oct, HF -12dB/oct
レベルコントロール: 3点切り替え式
[エンクロージャー仕様]
米松合板使用。
外観の写真を多めに載せましたので外観の状態をご確認ください。
サイズ(1本): 幅800mm x 高910mm x 奥425mm
重さ(1本): 推定60kg




