絶対製造数がたったの1000台!最初期中の最初期の刻印29番!
本品は1957年にJBL社から発売された名機、レンジャーシリーズのひとつ、 D44000 Paragon パラゴン の日本未発売の最初期モデルです。 もはや説明不要なJBL史上最高級のスピーカーシステムのひとつ。 パラゴンはJBL史上、もっとも長く生産され続けた同社の最高傑作。 最高のスピーカーであるとともに、その気品さが音に最高の付加価値を つける最高の芸術作品でもありました。 JBLの設計士であったリチャード・レンジャー氏を筆頭に 1950年初頭からパラゴン・プロジェクトがスタート。 彼らが目指したものは反射パネルを用いたシアター用 システム設計を家庭用のスピーカーに応用する、というものでした。 幾多の紆余曲折経て、レンジャー氏の設計をベースに アーノルド・ウォルフ氏のデザインと多くのブレインたちの努力の結果、 生み出されたのがこのオーディオ史上最強の 「ホームシアター用センタースピーカー」です。 現在浸透している5.1chなどのサラウンドのコンセプトを 50数年前に実現させた彼らの先見の明には目を見張るものがあります。 パラゴンは決して大量生産ができるシンプルな構造ではなく、 製造から25年という期間に約1000台が誕生し、 その一つ一つが職人の手作業で100時間以上をも費やし、 丁寧に製作されていました。 「スピーカーの歴史上でも、D44000パラゴンほど神秘的伝説に包まれ、 切望され続けたスピーカは無かった。 ユニークなデザイン方針に基づいた画期的な製品であり、 JBLが製造した他のいかなるスピーカーシステムより長い期間製造され続けた。 パラゴンは1957年から1983年まで、25年間の長きに渡って JBLの生産ラインに残り続け、約1000台が生産された」 (アーノルド・ウォルフ氏 JBL元社長)
■ 概要 ■
本品はそんな伝統深いパラゴンの希少価値をさらに高める
最初期中の最初期の刻印29番(1000台中29番目製造)となっています。
絶対製造数がたったの1000台ということを考慮すると、
ここまで良い状態のパラゴンに出会うことは稀です。
本品クラスの最初期モデルは恐らく5年に1つ
市場に出回るかどうかという超希少品です。
全米松合板仕様、最初期エンクロージャー、まさに楽器その物と言えます。
まず最初期中の最初期の本品の最大の特徴はエンクロージャー全面/内部において、
余すことなく米松合板が使用されているという点です。
初期以降のパラゴンはパーチクル板と米松の混合仕様となっており、
最初期の放つディープな響きが失われてしまっています。
(とはいえ中期以降も素晴らしいサウンドには変わりありませんが)
ユニットについて 本品は最初期仕様のパラゴンとなっています。
まず突出すべき点としてまず挙げられるのが最初期の
パラゴンにのみ標準完備されていた150-4Cウーファー。
次に375 16Ωドライバーも初期モデルであり、
フラットスクリーン仕様が採用されている点が挙げられます。
開封はできませんが、恐らくバブルバック仕様の375同様に
ゴールドのダイアフラムが使用されているかと思われます。
加えて075ツィーターも16Ωの最初期モデルとなっています。
各ユニット・ネットワークのシリアル番号は
連番もしくは非常に近いもので構成されており、
この上ない極上のマッチドペアとなっております。
またすべてのユニットはファット・ターミナル、
ワックス・シールは初期の”L”印が仕様されている点も
付加価値となっています。
ネットワークもLX5の上位モデルであり、
ハーツフィールドに使用されていることでも有名な
今ではとても希少価値の高いN400が使用されており、
全てにおいて妥協がない最初期モデルとなっています。
年代物でありながら外観はもちろんのことエンクロージャー内部もとても良い状態です。
エンクロージャー、スピーカーコーン紙、エッジもこの上なく良好です。
外観の程度など写真からご判断いただけるよう、とてもきれいです。
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■ 音質 ■
センターに集約される音像が素晴らしく、
さらにクロスが400Hzのためかウーファーからは
低音のファンダメンタルのみが余すことなくフィーチャーされ、
実に引き締まったビーフィーな低音を醸し出しています。
センタースピーカーとしての使用を前提に製作されていただけあり、
ボーカル、ドラムの解像度で右に出るものはありません。
モノ音源の素晴らしさはもちろんのこと、ステレオ音源の定位も意外にも
繊細に表現されているところはその素晴らしい設計技術の賜物ではないでしょうか。
150-4Cと375の組み合わせは実に解像度の高い
明確なサウンドがフィーチャーされています。
最初期中の最初期を堪能できたことに満足できた至極のサウンドです。
流石最初期は違いを聞かせてくれます。
低音の伸び、粘りを率直に伝えるとてもリッチなサウンド。
全面米松合板仕様の鳴りが心地よく、ミュージシャンたちの息遣いの
リアルさには背筋がゾゾっとするほどの感動がありました。
前回ご紹介いたしましたプロトパラゴンも全面米松合板仕様であり、
どことなく低音から中域にかけてのキャラクターが似ていると感じました。
あらゆる周辺機器との相性もとても良いウーファーの
雛形とも言えるサウンドを実現してくれます。
ハイパワーアンプのみならず、小型の良質な真空管アンプ
であっても驚くほどの音圧が堪能できる点が素晴らしいです。
細部までの表現される様は圧巻でした。
今回は多くの動画撮りを行いましたので、
まずその音質・音圧を動画で感じてみてください。
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■ ユニット仕様 ■
【 150-4C 16Ω 】
(シリアル連番:10826 / 10848)
JBL史上、最高峰のウーファーユニット。
初期のシグネチャー・シリーズのひとつです。
パラゴン以外にもハーツフィールド
といった銘スピーカーに採用されていた幻の銘器です。
375ドライバとの相性に定評がある最高級アルニコ・ウーファー。
ファットターミナル仕様。
スピーカーコーン紙、エッジ共にヘタリや硬化などなく良好です。
外観の程度など写真からご判断いただけるようとてもきれいです。
【 375 16Ω 】
(シリアル:2198 / 2199)(同ロット製造:シリアル連番)
JBL初期シリーズのひとつでランシング氏の携わった最高級ドライバーユニットです。
既述ですがフラット・スクリーン仕様の極上初期モデルを採用。
外観の程度など写真からご判断いただけるよう、とてもきれいです。
ファットターミナル仕様。
初期ワックス・シール仕様。
ホーンはパラゴン用H5038P仕様。
【 075 16Ω 】
(シリアル:12695 / 12696)(同ロット製造:シリアル連番)
ファットターミナル仕様。
初期ワックス・シール仕様。
振動板には独特のリング状ダイアフラムを採用しており、
ホーン部にはアルミの無垢材を採用しています。
マウントプレート付き。(取付金具)
【 N400 / N7000 】
(同ロット製造:シリアル近:153 / 155)(N400)
(シリアル: 1428 / 1429)(N7000)(同ロット製造:シリアル連番)
ネットワークもLX5の上位モデルであり、
ハーツフィールドに使用されていることでも有名な
今ではとても希少価値の高いN400が使用されています。
高耐圧ノンポーラ・コンデンサーや、低損失オリエント・コア採用の
コイルといった優れたパーツ類を用いたネットワーク。
年代物のため、外観は若干の塗装の剥がれやキズがあり
使い込んだ印象を除き概ね良好です。
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輸送中の不慮の事故でも、老舗オーディオ店が責任を持って
対応させせていただきますのでご安心下さい。
ビンテージ品になりますので、ノークレームでお願いいたします。